[H.R.D]vol.7 ヒューマンエラー[マナー講座]

医療人向けマナー講座
ヒューマンエラー

ヒューマンエラーとの向き合い方

「天災は、忘れたころにやってくる」という格言があります。地震や火山の噴火、台風や豪雨…2019年の夏は、大変な台風被害もありました。このような自然災害は、避けることができません。起きることを想定した対応策を立てることが必要です。そして、なるべく被害を大きくしないようにするのです。

避けることのできない自然災害とは違って、人災、すなわちヒューマンエラーは無くすことができるでしょうか。「YES」と答えたいところですが、残念ながら、ヒューマンエラーも、人が人である以上、避けることができないのです。もちろん、間違いや失敗、ミスやエラーを起こしたくて起こしている人は、誰一人としていないと思います。しかし、ミスは起こります。

人間とは、どうしてもエラーをしてしまうもの。ならば、どうすればそのエラーを少なくし、ヒューマンエラーによる影響を最小限にできるのかといことを、講座では学んでいただきます。ヒューマンエラーは、ときに、重大な事故につながります。その被害者はもちろんのこと、加害者や、事故に関係するすべての人がとてもつらい思いをするはずです。そのようなことにならないためにも、ヒューマンエラーというものを考え、意識してもらえたらと思います。

人間の特性

ヒューマンエラーが起きる原因に人間の能力の限界が挙げられます。

記憶について

記憶には短期記憶と長期記憶があります。
それぞれの特徴としては

短期記憶:短い間に覚えた記憶 忘れやすい
長期記憶:長い間かけて覚えた記憶 忘れにくいが変形していくことがある。

が挙げられます。
それぞれの特徴に注意し、短期記憶であればメモを取る、長期記憶であれば再度確認を取るなど記憶によってエラーが引き起こされないか十分留意する必要があります。

意識について

人の意識というものは、途切れやすく、脇道にそれたり、高くなったり低くなったりするものです。
それだけ集中を持続させることが難しい意識の面を私たちはコントロールしなければいけません。

エラーを減らすためには、行っていることの目的を明確にして確認することで意識を定期的に正すことが必要です。

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