医療人向けマナー講座

避けることのできない自然災害とは違って、人災、すなわちヒューマンエラーは無くすことができるでしょうか。「ＹＥＳ」と答えたいところですが、残念ながら、ヒューマンエラーも、人が人である以上、避けることができないのです。もちろん、間違いや失敗、ミスやエラーを起こしたくて起こしている人は、誰一人としていないと思います。

仕事ができる人とできない人ではどこが違うのでしょう。仕事をするうえで、「マナーの土台」を持っているかそうではないかで、結果が大きく変わってきます。仕事は、結果を出すことが求められるものです。ビジネスマナーというのは、この結果を出すために必要なマナーなのです。

人は、少なくとも１５ｍ離れた距離から、その人の印象を読み取っているということが、実験の結果からわかっています。その人の姿勢、または歩き方で、仕事ができる人かそうではないのかが印象付けられてしまうのです。

電話応対では、相手から言われたことに瞬時に反応し、失礼の無いような言い方をしなければなりませんし、正しい言い方を考えて言葉がつまってしまうと、沈黙の状態になりかねません。電話の相手が初めて対応する大事なお客様の場合でしたら、あなたの電話応対があなたの所属する会社の第一印象になってしまうのです。

どのような職業でも、やはり人と良い関係を築けることは、仕事をするうえでとても大切なスキルなのです。この「コミュニケーション能力」とは、「社交的」というような、性格的なものとしてとらえる人が多いのではないでしょうか。しかし、人の持って生まれた性格を変えるというのはなかなか難しいものです。

あなたがお店や病院、薬局に行こうと思ったとき、どのようなことを選ぶポイントにしていますか。お店であれば、商品の品ぞろえが豊富、値段が安い、家から近いなど、様々な理由があげられると思います。その多くの理由の中でも、一番の決め手となるのが、実は中で働いているスタッフの接遇と言われているのです。

人は初めての人に出会ったとき、その人がどんな人間なのかを瞬時にイメージします。これが第一印象です。 あなたが人と出会ったとき、相手はあなたにどのようなイメージを持つのでしょうか。面接や商談などでは、第一印象が大きなポイントを占めます。また、第一印象が良いか悪いかによって、その後の人間関係に大きな影響を与えることになります。